2010年9月25日土曜日

長月廿五日

昨日は、リポジトリ関係者の研究会があった。
いろいろと面白かったが、中でもH大担当者の発表が興味深かった。
リポジトリを整備するには著作権の処理が問題となるが、これをいかに処理するかというお話。
今後書かれる論文については、リポジトリを担当する組織に対し、複製権と公衆送信権を承認することで、著者の著作権を維持しつつ、リポジトリとして論文をオンラインに掲載することが可能となる。
またこれまでの論文について、特に著者が故人となっているような古いものについては、サイト上で公示することで、許諾に換えるものとしている。要するに文句がなければ勝手に掲載するというわけである。
著作権法上問題のある行為なのだが、営利の手段ではないことと、いちいち許諾を取ることが現実的ではないことからの、非常手段ということである。
こうした方法については、印仏研などいくつかの大手学会誌ではすでに行われている。これは参考にすべきだろう。

本来、正規の職員のみを対象としているところを無理やり参加させてもらったので、打ち上げと二次会はタダだった。素晴らしい。


酔っぱらって帰宅したら、中国船の船長を釈放したとのこと。
正直、しばらく理解できなかった。アホじゃなかろうかと思わざるを得ない。

この手のビットは、相手の手の内をすべて晒させるのが、当たり前の目標となる。
中国側がレイズを続けていたのであれば、黙ってコールし続けるということである。

フジタの社員が人質になったわけだが、命を取られる可能性は極めて低い。仮に処刑してしまえば、それこそ日本に対して一方的に中国をたたけるワイルドカードを渡すことになるからだ。
レアアースもすぐに備蓄が尽きるわけでもなし、味方を作ってWTOに持ち込めばいい。というか日本が動かずとも動いてくれるようにも持っていけるはずだ。

コールし続ければ、北京は振り上げたこぶしの下ろし所に困ることになる。交渉するならそれからだろう。
一時的に対日感情は悪化するが、これはどのみち避けては通れないコストだし、必要であれば中国に世論操作を求めればいい。おそらく、黙っていても中国政府は世論操作を行うだろうが。
今降りれば、相手に格好の攻め口を与えることになる。
もちろん、次に侵入してきた漁船を拿捕することも可能だが、わざわざそうするメリットがない。

いやほんと、今釈放してどんなメリットがあるんだろうか。さっぱりわからん。


追記
中国の対応が日本政府の予想を超えるのは、充分にあり得る話なので、そこで腰が引けたということ自体は別におかしくはない。
一番いいのは、ゲームを始める前に相手の対応を読み切ったうえで、コールするかドローするかを決めておくことだが、これは現実的には難しい。基本的には相手の出方は推測するしかない。となれば、推測を誤ることもあろう。
今回の最大の問題は、結構な額まで掛け金を釣り上げたところで降りたことであろう。相手が引くに引けないということは、初期の時点で分かっていたはずだ。
ゲームを続けていれば取り返しがつかなくなるという段階には至っていなかったし、その意味では中途半端に過ぎる。
今後ゲームが行われるに際しては、日中双方とも、この結果がスタートラインに影響を及ぼす。日本にとってはどういう意味でも悪影響しか及ぼさないだろう。

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